用語集(A~Z)

■ABL

Asset-Based Lendingの頭文字をとってABL(エー・ビー・エル)という。

動産担保融資のこと。

 

■ADR

裁判外紛争解決手続きのこと。Alternative Dispute Resolutionの頭文字をとってADRという。裁判によることもなく、法的なトラブルを解決する方法、手段など一般を総称する言葉。仲裁、調停、あっせんなど。

訴訟手続によらずに民事上の紛争の解決をしようとする当事者のため、公正な第三者が関与して、その解決を図る手続。

 

■B/S

Balance Sheet(バランス・シート)の略。貸借対照表のこと。

 

■CF

Cash Flow(キャッシュ・フロー)の略。

現金収支のこと。資金の増減を意味する。

営業活動によるキャッシュフロー(本業での現金収支)、投資活動によるキャッシュフロー(投資での現金収支)、財務活動によるキャッシュフロー(借入等調達での現金収支)に分けられる。

 

■DCF

Discount Cash Flow(ディスカウント・キャッシュ・フロー)の略。ディーシーエフと読む。企業が将来生み出すFCF(フリーキャッシュフロー)を現在の価値に割引 き、その合計を事業価値とする方法のこと。割引率はWACC(Weighted Average Cost of Capital)を使用する。

 

■DES

デット・エクイティ・スワップの略。負債を資本(株式)に転換すること。エクイティは資本の意味。負債が株式に変わることで返済義務、金利負担から解放され、財務体質が改善される。未上場株式は処分が難しいため(特に中小企業では)、あまり用いられない手法。

 

■DDS

デット・デット・スワップの略。負債を(資本性借入金に)劣後化すること。デットの意味は負債。スワップの意味は交換。債務を劣後化(後回しに)すること で返済を猶予し、企業に対する金融支援を行う。金融機関としては、(一定条件を満たせば)資本として扱えるため、不良債権としての引当金を積まずに済む (自己資本を毀損せずに済む)という意味もある。

 

■DIP

Debter In Possession(占有を継続する債務者)の略。

民事再生申立て後、旧経営陣が残り再建中のこと。

 

■DIPファイナンス

ディップ・ファイナンスと読む。民事再生法等を申し立てた倒産企業が、申立直後から計画認可までの期間において、運転資金を調達できず事業の継続が困難な場合に、この事業の価値を維持させる一時的な運転資金融資のこと。

 

■EBIT

Earnings Before Intrests and Taxesの略。イービットと読む。

利払い前税引き前当期純利益のこと。

営業利益とほぼイコールの概念。

 

■EBITDA

Earnings Before Intrest,Taxes,Depreciation and Amotizationの略

イービッダー、エビットディーエー、エビタダなどと読みます。企業の稼ぐ力(キャッシュフロー)を簡易的に示す指標。税引き前利益に減価償却費と支払利息を足したり、営業利益に減価償却費を足したりして算出します。フリーキャッシュフローに近い概念。

 

■EBO

Employee Buy-Out(エンプロイー・バイ・アウトと読みます)を略してEBO(イービーオー)といいます。その名の通り、従業員(エンプロイー)が事業や会社を買収したり、経営権を取得すること。

 

■FCF

Free Cash Flow(フリー・キャッシュ・フロー)の略。

利払いや弁済、配当などに(フリーに)充てられる資金のこと。返済原資や配当原資。

 

【算出式】

FCF=(経常利益+支払利息-受取利息)×(1-実効税率)+償却費等-設備投資額-増加運転資本

 

■LBO

エル・ビー・オー。Leveraged Buy-Out(レバレッジド・バイアウト)を略してLBOという。企業買収手法のひとつ。

買収先企業のキャッシュフローを担保に資金を調達し、買収すること。少ない手許資金で大きな資本の会社を買収できる。

 

■M&A

Merger&Acquisitionの略。

企業買収、合併のこと。通常エムエー、エムアンドエーという。再生の局面では、支援者に事業を売却し、その資金力・信用度を活用し再建を図ることがある。

 

■MBO

Management Buy-Out(マネージメント・バイ・アウト)の略。エムビーオー。

経営陣が事業や会社を買収したり、経営権を取得すること。

 

■NCF

Net Cash Flow(ネット・キャッシュ・フロー)の略。

資金の「入」と「出」の差額。

キャッシュ(現金)がいくら増えたのか減ったのかを表す。

正味、純キャシュフローの意。

 

■NOPAT

Net Operating Profit After Taxの略。税引き後のEBIT。

 

計算式は、

NOPAT=営業利益-みなし法人税

 

■P/L

Profit & Loss Statement(プロフィット・アンド・ロス・ステートメント)の略。

損益計算書のこと。

 

■SWOT分析

企業の戦略を立てる中で用いられる分析手法。

企業や組織の強み(strength)、弱み(weakness)、機会(oppotunity)、脅威(threat)を評価・分析する。それぞれの頭文字をとって、SWOT分析と呼ばれる。

強み、弱みは内的要因(自社内)より導き、機会、脅威は外的要因(自社外、マクロ環境)より導く。